福島県の新甲子温泉（しんかしおんせん）にある「みやま荘」に宿泊しました。
実はみやま荘の記事を書くかどうか、かなり悩みました。
なぜならば、みやま荘は私が今まで宿泊した温泉宿の中で一番のお気に入りだからです。
「新甲子温泉」と聞いて、それがどこか分かる人は少ないと思います。
温泉地としての知名度が低いが故に超穴場なのです。
（すぐ近くにある甲子温泉の大黒屋さんはわりと有名ですけど）
みやま荘は温泉の泉質が抜群に良くて、露天風呂がめちゃ広くて、料理が美味しくて、若女将の人柄が良くて、本当に素晴らしい温泉宿です。
おもしょさんそんなにデキた人間ではないので、お気に入りは自分だけの秘密にして独り占めしたい人なんですよ。
だからみやま荘のことは今まで誰にも教えませんでしたｗ
心が狭くてごめんなさい。
でもね。
本当に大好きな宿だから、（自分が宿泊していない時は）お客さんが沢山入って儲かって欲しいですし、もっと沢山の人にみやま荘の良さを知って欲しいなーと思うようになったんです。
「いや、みやま荘マジで最高でしたわー。」
おもしょ「せやろぉぉぉー！！！」
みたいな会話をしたい。
ということで、今回は気合入れてご紹介しますよー！
初めてみやま荘に宿泊したのは2017年4月。
その後2017年8月に立ち寄り湯。
2017年10月、2019年6月と宿泊し、計3回宿泊しました。
福島県とは言え、栃木県から福島県に入ってすぐの西郷村（にしごうむら）というところなので、関東からは比較的近いです。
福島県最南端の秘境宿と言えるでしょう。
東北新幹線の新白河駅からは車で20分、東北自動車道の白河ICからも車で20分で、綺麗に整備された甲子道路（国道289号）沿いなのでアクセスはかなり良いです。
ただ4月に初めて泊まった時、埼玉は桜が満開だったのに、新甲子はまだ雪が残ってましたから、冬はチェーンかスタットレスが必須ですねー。
画像：ツーレポ！
甲子道路（国道289号）を会津方面に走っていると右手に看板が見えてきます。
目印はこの謎の行商人のおじさん。
怖っ！！
一瞬本当に人がいるように見えるでしょ？
おもしょさんビビりなので少しチビりましたよ。
画像：たかさんの福島放浪記
奥の三角屋根がみやま荘の正面玄関です。
ここにも謎の人形が…。
なんなん？
画像：楽天トラベル
フロントとロビーです。
玄関で靴を脱いで館内はスリッパで移動するスタイルです。
建物は木造2階建てでエレベーターはありません。
階段があるので足腰の弱いお年寄りには辛いかも。
館内は年季が入っていてレトロです。
こういう雰囲気が好きな人にはたまらん宿だと思います。
客室
私が予約したのは6畳～8畳の和室だったのですが、案内されたのは10畳の和室（角部屋）でした。
なんと、この日の宿泊客は自分達1組だけだったのです。
え！？
宿全体が貸切！？
こんなことってある？
その為、空いている広い部屋にグレードアップしてくれていたのです。
ありがたやー。
2回目に宿泊した時も3回目に宿泊した時も他のお客さんは自分を含めて3～4組しかいなかったので、本当に穴場だと思います。
でも近くにキャンプ場や運動施設があるので、時期によっては団体客の利用があるそうです。
前回泊まったのは初夏の6月でしたが、新緑が綺麗でいい季節でした。
日差しが温かくて風が爽やか。
真昼間だというのに、秋の夜みたいに虫の鳴き声が聞こえました。
フロアマップです。
やっぱり角部屋なので一番広いですね。
おもしょエリア（広縁）は無いですけどOK Google。
部屋の下駄箱の上に部屋番号のタグがついた洗濯バサミが置いてありました。
宴会場やお風呂に入っている間にスリッパが他の人のと入れ替わるのを防止するためですが、これすごくいいアイデアですよね。
温泉あるあるですが、他のお客に自分のスリッパ履いて行かれるとイラっとしますし、誰が履いてきたか分からないスリッパ履くのも気持ち悪いですよね。
水虫移されたらどーすんねん！って思う。
だから自分の靴で行動できる宿は自分の靴（クロックスとかサンダル）で過ごしますし、宿のスリッパに履き替えなきゃいけない宿は目印用の洗濯バサミを常に持参しています。
みやま荘さんはお客さんの目線に立ってるからこういう工夫が出来るんだと思いますよー。
机の上にはお茶請けと若女将からの手書きのメッセージが。
おもてなしの心を感じますなー。
冷蔵庫は空。
グラスが冷やしてあるのってめっちゃありがたくないですか？
こういう細やかな気遣いが本当に嬉しい。
部屋にはビジネスホテルのユニットバスみたいなのがついてますが、この部屋のお風呂は故障していて使えないそうです。
部屋のお風呂は温泉じゃないらしいので使えなくても無問題（モーマンタイ）
トイレはナショナルのシャワートイレがついてました。
これ、2019年6月に泊まった時の写真なのですが、このガムテープなんだと思います？
実はカメムシ駆除用のガムテープです。
自然に囲まれた山間の温泉宿なので時期によって虫が出るのは仕方ないですが、2017年の10月に泊まった時は部屋にも廊下にも至る所にカメムシが大量発生してたんですよ。
私は平気ですけど虫が大嫌いな人って多いし、そういうお客さんがネットの口コミにボロクソ悪口書いてみやま荘の評判が下がったら嫌だなーと思ったので、部屋に駆除用のガムテープとか置いたらどうですか？って提案したんですよ。
大事なことなのでもう一度言います。
私が提案しました。
以前泊まった宿がやってたからそれを教えただけですけどね。
そしたら「それはナイスアイデアですね！」と言って若女将が採用してくれたみたいです。
こういう声をすぐに反映して改善してくれるのも、本当にお客さんのことを考えていい宿を作ろうと努力している姿勢が感じられますねー。
温泉
お風呂の露天風呂併設の大浴場が男女各1つずつです。
脱衣場はこんな感じ。
内湯
内湯の浴槽は深め。
肩までしっかり浸かれます。
源泉の注ぎ口は間欠泉みたいに出たり止まったりします。
もちろん加水・加温一切なし。
正真正銘の100％源泉かけ流しです。
お湯は濁り湯ではないですが、透明で少し黄色味がかった色をしています。
ナトリウムを含んでいるので、舐めるとほんのり塩味。
微かにアブラっぽい？独特な香りもあります。
もうね…。このお湯がマジで絶品なんです。
初めてみやま荘の温泉に入った時は「うわ～なにこの温泉！」と感動しました。
あれからもうおもしょさんの心はみやま荘の虜です。
お湯の感触を分かりやすく例えると、化粧水みたいなお湯です。
少しとろみがあるというか、ヌメりがあるというか。
特に内湯は温泉成分が濃い気がします。
お湯に浸かった瞬間毛穴という毛穴から温泉のものすごく体に良い何かが体内に浸透してきて全身の細胞が狂喜乱舞するぅぅぅぅ。
あぁ～たまらん。
※画像はイメージです。
って顔になります。
温度は適温でめちゃくちゃ気持ちいいです。
お湯がトロンとしてるから良く温まって湯冷めしにくいですし、湯上りの肌はしっとりと潤っています。
この温泉に入ったら肌のコンディションが全然違うので、女性は特にこのお湯にハマるんじゃないですかね？
おもしょさんは美肌の湯にはうるさい自称美容系温泉ライター（は？）ですけど、その私をも唸らせた泉質を是非体感してもらいたいです。
大露天風呂
みやま荘自慢の大露天風呂がこれだー！
めっちゃ広ぉぉぉぉぉい！
ヽ(ﾟ∀ﾟ)ﾉ
浴槽は手前から中心に向かうにつれて徐々に深くなっていきますが、基本的に浅めです。
この露天風呂、何時間でも入っていられるぐらい開放的で気持ちいいです。
屋根が無いので雨が降ると残念な感じになりますが、雨が降っても入りたい（実際入った）露天風呂です。
夜晴れていれば星空が見えますし、冬は雪見風呂できますね。
憧れるなぁ…雪見風呂。
お湯が茶色く見えますが、茶褐色なのはお湯の色ではなくて岩の色です。
温泉に含まれる鉄イオンが空気に触れることで酸化し、茶褐色になっているらしいです。
画像：子連れ温泉ガイド 地熱愛好会
岩がお湯に触れている部分は温泉成分（析出物）が固まって珊瑚みたいにツブツブしています。
画像：子連れ温泉ガイド 地熱愛好会
余程温泉成分が濃くないとこんなにはならないでしょうから、みやま荘の源泉がいかに上質な温泉なのかがお分かり頂けるんじゃないでしょうか。
みやま荘はこんな上質な温泉を自家源泉として持ってるんですよ。
いいなーこのお湯欲しい。
毎日このお湯に入りたい。
つーかもう、みやま荘に住みたい。
実はおもしょさんガチで肌荒れに悩んでるので、みやま荘で湯治とかしたら20歳ぐらい若返るんじゃなかろうか。
泉質
みやま荘の泉質は下記の通り。
泉質：硫酸塩泉(ナトリウム－硫酸塩・塩化物・炭酸水素塩泉(低張性中性高温泉))
pH：7.2
泉温：71.3℃
湧出量：205ℓ/分
メタケイ酸含有量：64.3mg
効能：一般的適応症、切り傷、火傷、アトピー、慢性皮膚病、虚弱児童、慢性婦人病、動脈硬化症
多少ヌメりがあるからアルカリ性だと思ってたんですが、意外にもほぼ中性なんですね。
それであの湯上りしっとりサラサラお肌になるのはすごい。
個人的にナトリウム系の温泉は肌のコンディションが良くなるので好きです。
※姉妹館の「五峰荘」のお風呂も無料で利用できます。
温泉タオル
アメニティーについている、みやま荘の温泉タオルがこちら。
刺繍で五峰荘（姉妹館）とみやま荘の文字が入っています。
高級感がありますねー。
刺繍の糸はシルバーと緑でしたが、色んなカラーバリエーションがありそうですね。
全色欲しいなー。
でも2回目の宿泊以降は…
普通のプリントに変わってました。。。
経費削減かなー。
それともあいつ刺繍のタオル持って帰りやがった！
また持って帰られたら困るから安いやつにしとけ！
ってなったのかなｗ
みやま荘のプランはこちらから確認できます。
食事
食事は朝夕ともにレストラン（お食事処）で頂きます。
夕食
みやま荘の夕食がこちら。
めっちゃ品数多い！
ヽ(ﾟ∀ﾟ)ﾉ
福島牛の銅板焼き。
これは初めて泊まった時の夕食なのですが、私1つ重大なミスをやらかしました。
2回目に宿泊した時の夕食がこちら。
違いはここ。
鯉のうま煮（甘露煮）なのですが、初めて泊まった時はどうしても鯉って臭いイメージがあって違う料理に変更してもらってたんです。
ただの食わず嫌いです。はい。
若女将が「私も苦手だったんですが、うちの板長が作る鯉のうま煮は本当に臭みが全く無くて食べられるようになったんです」と猛烈に推してきました。
やっぱり会津の郷土料理だから食わず嫌いしたのは失礼だったなと反省。
次回は是非ということで2回目の宿泊で頂きました。
確かに臭みが全く無く、ホロホロと身が崩れて骨まで食べられます。
味は甘辛く鯉だけに濃い味付けなので、ごはんがごはんがススムくん。
（おじさんだからこういうダジャレ言いたくなるのです。すいません。）
3度目の宿泊では天ぷらが揚げ物に変わりました。
いつ泊まっても心のこもった優しい味で、何を食べても全部美味しいです。
ご飯3杯はペロっと食べちゃいます。
朝食
朝食はこちら。
「The 日本の朝ご飯」って感じ。
ちょっ…
おんたまあるやーーーーーーーん！！
ヽ(ﾟ∀ﾟ)ﾉ
2回目宿泊の朝ご飯。
おんたまあるよねー。
3回目宿泊の朝ご飯。
ちょっと！何このおんたま！
美味そうにも程があるでしょ。
みやま荘のおんたまはマジで絶品です！
黄身が濃くて味が濃厚。
白身はトロットロなのに黄身はしっかり固めで本物の温泉たまごなんです。
30個ぐらい食べたい。
アクセス
【所在地】
福島県西白河郡西郷村大字真船字馬立１
【電話番号】
0248-36-2001
【FAX】
0248-36-2003
【車以外】
JR東北新幹線 新白河駅→車で20分
（送迎有・2名様～要予約）
【自動車】
東北自動車道 白河IC→車で20分
※冬季期間はチェーンかスタットレスタイヤが必須。
温泉宿データベース
| 部屋 | 和室10畳 (アップグレード) |
| Wi-Fi | 有 ※ロビーのみ |
| チェックイン | 15:00～ |
| チェックアウト | ～10:00 |
| 入浴時間 | 5:00 〜 22:30 |
| 夕食 | 食事処 |
| 朝食 | 食事処 |
| バス | 有 ※使用不可 |
| トイレ | 有 |
| シャワートイレ | 有 |
| 冷蔵庫 | 空 |
| 広縁 | 無 |
| 料金 | 9,750円 |
入浴時間ですが、私のメモでは「5時～23時 露天は24H」と記録してあったのですが、公式サイトでは5:00〜22:30になってました。。。
変わったのかなー？
そういえば、前回泊まった時に深夜の1時だか2時だかにお風呂行ったら電気が消えてたんですよ。
勝手に電気付けて入っちゃいましたけど、ダメでしたかね…ｗ
今度泊まった時に確認しときまーす。
宿泊料金は1回目と2回目が9,720円。
3回目が10,410円でした。
総評
【総合評価】
【部屋】
【風呂】
【食事】
【接客・サービス】
【価格】
年に6回以上温泉行まくるおじさんの私が、今まで泊まった温泉宿で一番良かったのが「新甲子温泉 みやま荘」です。
温泉の泉質は言うまでもなく絶品ですし、露天風呂も超広い。
料理も全部美味しくて、美人で気さくな若女将。
家族経営なのでアットホームでありながら、おもてなしの心がある温かい宿です。
もちろんこれは私個人の見解なので、どう感じるかは人それぞれ。
口コミに悪く書く人もいますが、そんな人でも必ず「お風呂は良かった」と褒めるのです。
建物は古いのでそれなりに老朽化が目立つ部分はあります。
部屋の作りもシンプルですし、設備も年季が入っています。
それが嫌な人は綺麗なリゾートホテルとかに泊まればいいと思います。
温泉宿やその土地の良さって春夏秋冬泊まってみないと分からないと思うんですよねー。
春、夏、秋（4・6・10月）と泊まったので、次回は冬に宿泊して憧れの雪見風呂したいと思いまーす。
みやま荘のプランはこちらから。
